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ドイツからの手紙

buroアイコンドイツ在住の友人からのお手紙です。月に一度の割合で届く手紙には、ドイツでのライフスタイルが満載です。

Juni 2006 車の話

 ドイツといえば車。ポルシェBMWメルセデスがドイツの車であることは誰でも知っていると思うけど、ドイツ人が出来上がった新車を自分で直接工場に取りに行くことは知ってますか?

 思いがけず自分で車を取りに行くことになったのは、オーダーした車がまもなく出来上がる頃、地元のディーラーに電話をした時の思いがけぬ担当者の一言。「ご自分で工場に取りに行くと思ったので、ここまでの輸送は手配してませんよ。」「えっ!」と、ちょっと動揺。でも、担当氏は冷静にその3つの長所を説明してくれた。 第一に自分で取りに行けば、輸送費400ユーロ(約58,000円)を節約できること(ドイツ人です)、第二に取りに行ったついでに工場見学ができ、そこで自分の車がどのように製造されたか我が目で確認できること、第三にディーラーの招待で工場内でランチが食べれること。

 こう言われれば、悪い話には聞こえず、あっさり勧めを受け入れる。唯一心配していたナンバープレートについては、事前にディーラーが登録行い、プレートを準備するので、当日持っていけば、工場でそれを取り付けてくれるとのこと。フムフム。

 工場訪問前日、ディーラーにプレートを取りに行くと、専用の手提げ式カートンに入れてくれた。これを貰っただけでも、何だか嬉しくなる単純な自分…。

駅で待ってた工場行きのシャトルバス。扉には「どうぞお乗り下さい!」の言葉が。 翌日、電車に乗ってカールスルーエ方面に下ること3時間、最寄り駅に到着すると、駅の外には工場行きのシャトルバスが既に待っていた。我々の他には、子連れの夫婦と男性。両者とも、ナンバープレートの入ったエコバックをぶらぶら下げている。

大きなカスタマーセンターに到着すると、何だかウキウキしてきます。  工場に着くと、目の前には巨大なカスタマーセンター。ピヨピヨと鳥の声のテープが流れる通路を抜けると、そこはチェックインカウンター、ここで持ってきた書類とナンバープレートを手渡す。手続きの後は、今回の特典のひとつであるランチを施設内のレストランで頂き、いざ工場見学に出発。

 ガイドさんの説明を受けながら大型バスで敷地内を一周し、とある建物の中を徒歩で見学すると、遊園地の乗り物みたいにベルトコンベアで少しずつ進んでいく車に、大半は従業員がマニュアルで部品を取り付けていく。いまだにこんなに丁寧な仕事をしているのかと感激し、はるばるここまで見に来てよかったなあと実感…。興味深い工場見学もあっという間に終わり、カスタマーセンターのホールに戻った後は、少しショップを冷やかして、最後にチェックアウトカウンターで名前を告げる。すると、持ってきたナンバープレートをつけた自分の車が登場! 明るいホールに颯爽と自分の車が現れる心憎い演出にまたもや単純にも感激してしまう。

チェックアウトホールで新車を受け取り、出発! 担当者から主要機能について説明を受け、ラストはドイツ恒例の新車祝いの花束贈呈。 これを大事に抱えながら、早速真新しい車に乗り込むと、従業員の見送りを受けながら出口ゲートをくぐって、家路へと出発した。

 たかが車のピックアップと思いきや、これだけの演出。メーカーの思惑通りに洗脳されてしまった気がしつつも、脱帽しました。次回も自分で取りに行こうっと。

[Juni] Februar  2006